この質問は私が現役で働いているときに、説明会等で未就園児の保護者から特にご質問を頂くことが多かった排泄(トイレトレーニング)についてお話していきます。
いつから始める?
排泄に関してはとてもデリケートですし個人差がありますが、大体2歳位から始める家庭が多いと思います。そして始めてからすんなり取れる子もいれば、嫌がって進められず時間をかけてできるようになる子もいます。
最初は失敗したり、成功したり、洗濯物が多くなったり、汚されたりと大変なことも多いですが、すぐに出来るようにはなりません!根気勝負です!
どうやって進める?
では実際私が年少児(3歳)でやっていた事と、保護者にアドバイスしたことを書いていきます。
トイレに興味を持ってもらう
園ではトイレにキャラクターのシールを貼っていたり、ドアに装飾をしたり子どもが気になって入りやすい雰囲気を作っていました。中には自分の家のトイレ以外に抵抗があるという子もいますので、無理やりは入れずまずはどんな所なのかを見学させてみます。できれば便座に座ってみてもいいと思います。
お家のトイレならきっとお子さんに合わせたキャラクターを用意できるかと思うのでそういった装飾をしてみてもいいと思います。そして使う便座はおまるでも補助便座でも子どもに合うものを選んであげるといいと思いますが後々の事を考えると補助便座の方がスムーズに慣れるのかなと思います。
ただここで気を付けたいのは【遊ぶ所ではなくあくまで排泄をする所】だという事をしっかり伝えましょう。
園では立ってする便器もありますし、男の子は外では男性用トイレで便器を使うこともあると思います。大きな施設では子ども用トイレの設置も増えているので機会があれば見たり、実際立って経験してみるのもいいかなと思います。
排泄の間隔はどのくらいか計る
トレーニング中の子は一人一人の排泄の間隔を掴むために、始めは15分間位に1回おむつに出ているかを確認し、出ていなければトイレに誘います。出ていなければ5分後と様子を見ていきます。その間水分もどの位取っているか(沢山飲んでいたら沢山出ます)もみます。
あまりしつこく誘うのはよくないのですが、タイミングが合えばトイレで出ることもあるので間隔が掴めてくるといいかなと思います。
中には膀胱が小さく溜められず5分でも少し出ている子もいましたが、そこもその子の間隔に合わせて排泄を促して進めていくうちに少しずつ溜められるようになっていました。
パンツにしてみる
全然成功しないのにパンツ!?と思うかもしれませんが、最近のオムツはとても吸収力が良いので1回したくらいではあまり気持ち悪くない(感じ方に差はあります)ようですし、中には出たのに気付かない子もいました。パンツにすると、おしっこが出れば勿論床は濡れますし濡れて気持ち悪いという感覚もわきやすくなります。何よりこちらが気付きやすいのです。
そして私がここでアドバイスしていたことは、パンツを喜んで履いてもらうために子どもと一緒に選んでほしいという事です。自分で選んだお気に入りのパンツだと「汚したくない」という気持ちになって頑張れたり、オムツ卒業の良いきっかけになると思います。でもまだ普通のパンツだと心配という方には、トレーニングパンツ(略してトレパン)と言って、分厚く何枚も重なっている物も売られているので、選んでみるといいかと思います。また、最初はとにかく汚れるので何枚か予備があるといいと思います。
失敗しても絶対怒らない、叱らない
上記でも言いましたが、最初は失敗の連続です。家庭だとカーペットや家具が汚れてしまった、汚れるのが嫌でオムツを履かせてしまうという声も多くありましたが、トイレトレーニングで一番NGなのは怒る(叱る)事。毎日の事ですし、何回も失敗されたら怒りたくなる気持ちはとてもよくわかります。ですが失敗を怒られたりすると子ども自身が嫌になってやる気がなくなってしまいます。
私たち先生側は失敗されることは何とも思っていませんし、叱ったりしません。失敗してしまった子どももきっと悪いことしてしまったと思っています。なので、こっちが「間に合わなかったね、次はトイレでできるといいね!出る時教えてね!」等と言って励ましてあげると安心して次は頑張ろうという気持ちになりますので、ぐっと堪えて次に繋がるよう声をかけてあげるといいと思います。
少しでも成功したら大げさに褒める
これは排泄に限ったことではないのですが、例えばトイレに行くのを嫌がっていた子が嫌がらずに行けただけでも大げさに褒める等兎に角小さな事でも成功できたら褒めるようにすると、子どもたちは自分で進んでやってくれるようになります。何より保護者や先生が一緒に喜んでくれる事が自信になり次はこっちを頑張ってみようという目標にもつながります。
また近年はトイレトレーニングに使うご褒美シールのようなものも販売されているので、目に見えるようにそういったものも活用してもいいと思います。
まとめ
上記で書いたことはあくまでも一例ですし、全てのお子さんに有効な手段ではないかもしれませんが参考程度にできるといいかなと思います。大人も子どももストレスにならないように少しづつ進めていくことが大切かなと思いますので、焦らずお子さんに合うやり方を見つけて行ってください。
来年4月から集団生活をお考えの方も沢山いらっしゃると思います。オムツが取れていることが絶対ではないですが、園生活がより快適で安心して過ごせるようお子さんのペースに合わせて進めていけるといいのではないかなと思います。
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